これは何?
令和7年12月12日以降に入札手続が始まる公共工事では、入札金額内訳書に次の5項目を明示します。
- (直接工事費のうち)材料費
- (直接工事費のうち)労務費
- (現場管理費のうち)法定福利費の事業主負担額
- (現場管理費のうち)建設業退職金共済制度の掛金
- (工事原価のうち)安全衛生経費
このアプリは、このうち③④⑤を、工事価格と労務費からその場で計算します。①②は積算の明細を集計して求める値のため、対象にしていません。
- 入力はこのスマホ(パソコン)の中だけに保存します。サーバーには送りません。会員登録もありません
- 対象は国土交通省の土木工事の工種区分です。治山・農業農村整備など、別の体系の工事は選択肢に入れていません
使い方
- 工事価格(税抜)を入れます。入札金額で内訳書を作る場合は、入札金額(税抜)を入れてください
- ③の工種区分を選びます。設計書に書かれている工種区分と同じものをお選びください
- ④の工事の種別を選びます。建退共の加入率が分かっていれば入れてください(空欄は70%)
- ⑤の労務費を入れます。①②で明示する労務費(直接工事費のうち)と同じ値です。現場ごとに積み上げた安全衛生経費があれば、その額も入れてください
- 結果の「結果をコピー」で、計算式つきのテキストをメールやメモに貼り付けられます
画面上の「令和8年度の率」を切り替えると、前年度の率で計算し直せます。
金額を少しずつ変えるとき
工事価格と労務費の下にある数字の列(ドラム)は、桁ごとに上へなぞると増え、下へなぞると減ります。たとえば「十万」の列を1段なぞると10万円変わります。▲を叩くと1つ増え、▼を叩くと1つ減ります。繰り上がり・繰り下がりは自動で行います。
リンクから開いたとき
添削の報告書などに載っているリンクから開くと、工事価格・工種区分・労務費などが入った状態で開きます。すでに入力がある場合は、置き換えてよいか確認します。リンクに含まれる値は、このスマホ(パソコン)の中で読み込むだけで、サーバーには送られません。
別の現場を始めるとき
入力した内容は、次に開いたときも残っています。別の現場の計算を始めるときは、画面右上の「リセット」で入力をすべて消してください(率の年度はそのまま残ります)。
労務費はどの金額を入れる?
入札金額内訳書の「②(直接工事費のうち)労務費」と同じ金額(税抜)です。⑤安全衛生経費の式の「労務費」は、この金額を使います。
積算システムで積算している場合
経費の内訳(直接工事費の下)に「うち労務費」として表示されます。要素別に集計した一覧がある場合は、その「人件費」の合計と同じ金額です。
入札金額に合わせて単価を調整(逆算)した直後は、労務費が計算されていないことがあります。調整を反映したあと、経費を計算し直してから金額をお確かめください。
発注者の設計書
設計書の内訳表にも「うち労務費」の行がありますが、金額は空欄で公表されません。ご自身の積算から求める金額です。
積算システムを使わずに求める場合
直接工事費の各明細について、単価表の労務(職種ごとの人数 × 労務単価)を、明細の数量に合わせて足し合わせた金額です。
- 歩掛(積上げ)と施工パッケージで積算した明細の労務費を含めます。施工パッケージは、単価のうち労務費にあたる割合で分けます
- 市場単価・標準単価で積算した明細の労務費は、含めなくてかまいません
- 共通仮設費・現場管理費に積み上げた分は含めません(直接工事費の中だけです)
入札金額で内訳書を作る場合は、労務費も入札金額に合わせて按分した金額を入れてください。
計算式
③ 法定福利費 = 工事価格(税抜) × 工種区分別の率
④ 建退共掛金 = 掛金率(‰)÷ 1000 × 加入率 ÷ 70 × 総工事費(税込)
総工事費(税込)は、工事価格 ×(1+消費税率)で求め、1円未満を切り捨てます。掛金率は、工事の種別と総工事費(税込)の区分で決まります。
⑤ 安全衛生経費 = 個別に積み上げた額 + 労務費 × 安全衛生経費率
国土交通省の「安全衛生経費を内訳明示した見積書の作成手順(案)」では、安全衛生経費を ①個別工事現場の経費 ②建設技能者にかかる経費 ③店社で支出する経費 に分け、②③は積み上げ、または自社の実績に基づく率で求めるとしています。このアプリは「積み上げた額 + 労務費 × 率」の形で計算します。率は御社の実績に基づく率を入れてください(手順(案)に率の数値は示されていません。空欄のときは仮に10%で計算します)。
参考:全国仮設安全事業協同組合(ACCESS)は、2025年現在の推奨経費率 10.23%を基本とし、個別工事の特性に応じた積み上げを加味して算定する方法を推奨しています(https://www.kasetsuanzen.or.jp/safety_expenses/)。
端数の処理
③④⑤とも千円未満を切り捨てて表示します。発注者から端数の処理について指示がある場合は、その指示に従ってください(計算式の欄に、切り捨て前の金額も表示しています)。
ご注意
- 建退共の掛金は、本来対象労働者の延べ就労日数 × 掛金日額で求めます。率による計算は、延べ就労日数が把握できない場合の目安です
- 入札金額で内訳書を作る場合、労務費も入札金額に合わせて按分した値を入れてください
- 工事価格が変わったら、③④も必ず計算し直してください。前の工事価格のままの数字が残りやすい箇所です
- 率は毎年度改定されます。画面に表示している年度をご確認ください